[マーケティング知識]MBAコースでは教えない「創刊男」の仕事術

11月も後半に入り、すっかり秋も深まってきましたね。この3連休は満喫されましたか?

さて、本日ご紹介するのは、「MBAコースでは教えない「創刊男」の仕事術」。「とらばーゆ」、「フロム・エー」、「じゃらん」など、おなじみの情報誌をを次々に創刊された、くらたまなぶ氏の著書です。

 

マーケティングとは、「人の気持ちを知ること」と言い切るなど、分かりやすい内容です。企画とは特殊な技能ではなく、才能でもなく、きちんと生活者の目線で不満・不平を感じることが大切、と言っているのも共感できます。

 

それでは、ポイントをご紹介していきます。

・マーケティング=人の気持ちを知ること

・市場調査=昨日までの「人の行動」を数字で知ること
・マーケティング調査=明日からの「人の気持ち」を言葉で知ること

■商品企画者の心構え
・いい商品をつくるためには、商品のことを考えてはならない
・一番知らなくてはいけないのは「相手」のことである
・個人として、ちゃんと生活すること
・送り手のプロになるためには、受け手のプロにならなくてはならない
・受け手のプロを目指すからには、夢を追い求めようということ、その感情に忠実になること、そのわき起こった感情を、ちゃんと心にとどめておくこと
・人の話をよく聞く

■生まれて初めてにチャレンジする
①人に聞きまくる
②資料を読みまくる
③とにかく実践する

 

■商品開発のプロセス
①人の気持ちを知ること(ヒアリング)
②それを言葉にすること(市場の課題抽出)
③言葉をカタチにすること(商品への反映)
④できたカタチを、ふたたび言葉で人の気持ちに訴えること(営業・流通・宣伝・広報)

・「人の気持ち」を徹底して集めることが重要
・「人の気持ち」をきちんと把握しないまま、あとの3つを進めてしまうと全てが不完全なものになってしまう

 

■人の気持ちを聞く
・まずは「身近な人」から聞き始める(忌憚ない意見を聞く)
・次に「嫌いな人」「とっつきにくい人」「なぜか苦手な人」に聞く(先入観を修正する)
・最後に「ふつうの人」に聞く
・恋人にしないことは、ヒアリングでもしない
(恋人を前に質問用紙を持って「私を好きですか」なんてやる人はいない)

 

■「したこと」から「思い」や「感じ」を引き出す
(「聞く」から「うながす」、そして「受け止める」へ)
①属性(○○です:be)
②行動(○○した:do)
③動機・背景(なぜなら~:because)
④心理・思考・感情(思う、感じる:feel,think)

 

■ニーズよりコンプレイン(不平・不満)
・夢よりグチが商売につながる(人は夢よりもグチにホンネを込める)
・「不」のつく日本語が、今後の作業の鍵を握っている
・「オヤッ?」と思った疑問は絶対そのままにしない

 

■炭坑のカナリア
=不平・不満に敏感な消費者
・ふだんちゃんと生活している。真面目に消費者をやっている。
・考えて選んでいる。買っている。判断・選択・決定している。
・買ったあとの「快」「不快」をちゃんと感じている。その感情に忠実である。
・それを明確に表現できる。言葉で。表情で。シェスチャーで。時には図解で。
・対策、解決策、代案まで言ってくれる。

 

■属性のワナにはまるな
=一人の消費者が時と場合によって違う人間に変わっていく
例えば、28歳OL
・職場旅行の幹事として「できるだけ安く、周りに観光ポイントが多い宿」
・半分親が出してくれて家族と行くなら「奮発して料亭旅館」
・大学時代の同性の親友と3人だから「貸別荘でいいか」
・上司に頼まれて「コテージ&ゴルフ接待」
・カレシにはとりあえず「飛行機で沖縄リゾートがいい」
・不倫パパとは「知ってる人と会わないひなびた温泉」

 

■起業の8プロセス
・カッコいい大風呂敷と 地味な一歩
・ロマンを語る(カッコいい大風呂敷=夢モード)
1.どんな夢を実現するのか 「夢は?」
2.誰に提供するのか    「誰に?」
3.何を提供するのか    「何を?」
4.どんなカタチにするのか 「カタチは?」
・ソロバンをはじく(地味な一歩=現実モード)
5.本当にカタチになるのか 「全体は?部分は?」
6.どれくらいの時間&空間で
創刊日、発行サイクル、営業期間、納期、営業エリア、販売エリア、拠点、勤務時間
7.どんなヒト&組織でやるのか
職種、人数、人材像、雇用形態、組閣、家賃、交通、通信、外注先
8.それがどれくらい成功するのか
売上、原価、経費、損益計算、黒字化、バランスシート

 

■プレゼン
=親に結婚の許可をもらうようなもの

すごくいい彼(市場)を見つけたの。
気持ち(マーケティング)もしっかり確かめたの。
いたらないところ(グチ)もあるけど、すっごく大きな夢(ロマン)を持ってるの。
彼のおかげで私も成長したのよ(感情移入・ユーザオリエンテッド)。
彼となら社会的にも(ロマン)、経済的にも(ソロバン)、いい家庭(事業)が築いていける。
彼と結婚できたら、こんな赤ちゃんができるのよ(カタチ、商品見本)。
3年間くらいで(先行投資)、ちゃんとやっていけるようにするから(黒字化)。
私、本気よ。絶対うまくやっていくから。真剣なんだから(情熱・ジョーダン)。
ね、お父さん、お母さん(経営陣)、お願い、いいでしょ?いいでしょ?(プレゼン)

「恋は盲目。のぼせてるんだろ」(ロマンへの反論)
「ずっと貧乏暮らしが続くに決まってる」 (ソロバンへの反論)
「たんなる一目惚れだろ」(ジョーダンへの反論)

・ロマン(理念、良くしたい、夢)
・ソロバン(収益、得したい、金)
・ジョーダン(意欲、面白くしたい、愛)

→ロマン、ソロバン、ジョーダンの3つ全てが揃って初めて、起業できる!

 

■メディアとソフト
・感動ソフト(エンターテイメント)
新聞、雑誌、放送、映画、演劇、ゲーム、コンサートホール、競技場、講演、教室
泣く、笑う、学ぶ、喜ぶ、ジーンとなる、観る、聴く、馬鹿にする
楽しむもの

・行動ソフト(アクション)
情報メディア、通販メディア、地図、電話帳、カタログ、○○ナビ、カラオケ目録
問い合わせ、予約、申込み、買う、入社、済む、食べる、旅する、結婚する
使うもの

 

■メディアの収入源
・販売収入(ユーザ課金)
・広告収入(IP(情報提供者)課金)

 

■メディアビジネスの4形態
①感動ソフト+ユーザ課金
旧来マスコミ、高校、スポーツ、エロサイト
②感動ソフト+IP課金
民放ラジオ/テレビ、PR誌、バナー広告運営サイト
③行動ソフト+ユーザ課金
ぴあ、ヤフオク
④行動ソフト+IP課金
リクルート社の各種情報誌、通販雑誌/番組、電話帳、楽天市場

 

この記事の著者

Atsushi Shibayama
通信業界での法人営業を経て、ネットサービス業界での商品企画やマーケティング、ビジネス開発に10年以上携わる。専門はB2B2Cプラットフォームや不動産投資マネジメント、イノベーション。
デジタルマーケティングコンサルタントとして、主にB2B企業の戦略立案や実行計画策定を支援している。
2015年11月24日 by
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