[マーケティング知識]リーン・スタートアップ

本日ご紹介するのは、「リーン・スタートアップ」です。

みなさんマーケターは、扱うプロダクトが顧客に受容され、欲してもらえるよう常に様々な工夫をしながら取り組んでいらっしゃると思います。実は、顧客自身ですら何を欲しているのか気付いていないようなものほど、爆発的な人気を呼ぶことがありますね。また、アーリーアダプターからマジョリティへ展開する際にも、求められるポイントが変わってきますが、仮説検証プロセスをいかに高速で回し、そこから得られた学びを反映して、成長のスパイラルに入っていくことが重要です。

 

本書はそのためにどうすればよいかを解説しています。

まずはプロダクトを作ってそれを世に問おうとうしてしまう姿勢は、筆者にも経験ありますが、失敗するからやめろと言います。何を作るべきかすら仮説であり、それを検証するためにフルスペックのプロダクトを開発しなければならないというのは思い込みだったと本書を読んで気付かされました。メンタルブロックがあるだけに勇気のいることでもあり、この常識を覆せるかどうかがスタートアップに限らず、成否を分けるポイントなのでしょう。

 

それでは、本書のポイントをご紹介していきます。

 

リーン・スタートアップの5原則
1)アントレプレナーはあらゆるところにいる
2)起業とはマネジメントである
3)検証による学び
4)構築ー計測ー学習
5)革新会計

・スタートアップ=とてつもなく不確実な状態で新しい製品やサービスを作り出さなければならない人的組織

・スタートアップの構築=組織の構築

・リーン・スタートアップ=サイクルタイムの短縮と顧客に対する洞察、大いなるビジョン、大望と様々なポイントに等しく気を配りながら、「検証による学び」を通して画期的な新製品を開発する方法

・思い込みを捨て、実験による検証という科学的な進め方をする

・「この製品を作れるか?」と自問したのでは駄目。問うべきなのは「この製品は作るべきか?」であり「このような製品やサービスを中心に持続可能な事業が構築できるか?」である

・4つの問い(製品の売り方と作り方がわかるまで、エンジニアリングの労力をつぎ込んでも意味がない)
1)我々が解決しようとしている問題に消費者は気付いているか?
2)解決策があれば消費者はそれを買うか?
3)我々から買ってくれるか?
4)その問題の解決策を我々は用意できるか?

・MVP(=Minimum Viable Product)による仮説検証
-動画型
-コンシェルジュ型

・誰が顧客なのかわからなければ、何が品質なのかもわからない

・ピボット
-ズームイン型
-ズームアウト型
-顧客セグメント型
-顧客ニーズ型
-プラットフォーム型
-事業構造型
-価値捕捉型
-成長エンジン型
-チャネル型
-技術型

・顧客に関する仮説を設定したら、それを検証するための、なるべく早い実験方法を考え、実行していく(=まず学ぶ必要があるものをみつけ、そこから逆順でその学びが得られる実験となる製品を考える)

・過去の顧客が持続的な成長をもたらす形式
1)クチコミ
2)製品の利用に伴う効果
3)有料広告を通じて
4)購入や利用のリピートを通じて

・3種の成長エンジン
1)粘着型(顧客の定着率)
2)ウイルス型(顧客の紹介率)
3)支出型(LTV)
本書は、スタートアップ向けに、どのようにマーケットにフィットするプロダクトを開発していくかを中心に記されていますが、これはデジタルマーケティングにも応用の利く内容ですね。

この記事の著者

Atsushi Shibayama
通信業界での法人営業を経て、ネットサービス業界での商品企画やマーケティング、ビジネス開発に10年以上携わる。専門はB2B2Cプラットフォームや不動産投資マネジメント、イノベーション。
デジタルマーケティングコンサルタントとして、主にB2B企業の戦略立案や実行計画策定を支援している。
2016年01月21日 by
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