コップのフチ子さん(コップのフチの太陽の塔)
2015年10月30日 by Gozo Negishi

社会人1年目の時の話です。

当時、投信会社に勤めていた僕はアナリスト向け決算説明会で、某社が紹介していた流体軸受モーターの技術に感動し、その興奮をその日の夜に当時付き合っていた彼女に熱く語りました。

僕「今日行った会社の新技術に流体軸受というのがあってさ、軸受がボールじゃなくて、軸が回った時にできる油の渦が軸を安定させて云々……(5分ほど独演)」
当時の彼女「どうでもいい!(怒)」
その日は非常にしょんぼりしたのを覚えていますが、さらにその1週間後にお別れを告げられる出来事がありました。
流体軸受に関する詳しい説明はこちら(←別ウインドウが開きます)

面白い、面白くないは相手によって変わるということ。
当たり前のことなのですが、経験としてとても勉強になったと実感しています。

そんな”流体軸受の悲劇”ですが、今日、やらかしてしまうかもしれません。しかし、それでもご紹介したいモノがあるのです。もちろん、マーケティング的にとっても素晴らしいと思っているからこそのご紹介です。

コップのフチ子さんです。

コップのフチ子さんはデパート等に設置しているガチャガチャの商品です。親指サイズのフィギュアで、特徴はコップのフチに置いても、バランスを取れるような形状をしていることです。
コップのフチ子さんに関する詳しい説明はこちら(←別ウインドウが開きます)

いや、もう知ってるよって話かもしれませんが、あえてこの商品の素晴らしさを解説させてください。

コップのフチ子さんのすごいところ

1)新しい市場を開拓したこと
レッドオーシャンである、ガチャガチャのマスコットフィギュア市場にコップのフチに置けるという”機能”を追加したことで、コップのフチにおくフィギュアというジャンルのブルーオーシャンを開拓しました。

2)ガチャガチャの人形なのに、ターゲットを大人に設定したこと
デパートの屋上で手に入るガチャガチャなのに、ターゲットは大人です。なので、水着を着たフチ子さんもいたりします。ゲームをやらない層をターゲットにソフトを開発したニンテンドーDSのような、従来はターゲットにならない層に向けた市場を設定しました。そしてターゲットに合わせて尖った商品にしたことで、バイラルを発生させ、書籍化、展示会、番組化という展開に繋がりました。

3)広義のアライアンス(コラボレーション)で付加価値を向上させたこと
アイキャッチ画像は”コップのフチの太陽の塔”と言って太陽の塔とコラボレーションした商品です。コラボレーションすることで、フチ子さんとは別のデザインを可能にし、商品の陳腐化を防きました。また、 太陽の塔や岡本太郎氏のファンも顧客として取り込むことが狙えます。

コップのフチの太陽の塔

コップのフチの太陽の塔

たかがガチャガチャですが、商品戦略、マーケティング戦略が詰まっているコップのフチ子さん。僕もフチ子さんを本格的に好きになったのは”コップのフチの太陽の塔”からです。つまり、コラボレーションがなければ、フチ子さんを購入することがなかった層です。

こういう人生にはどうでも良いけど、あるとちょっとだけ気持ちが豊かになるモノってとっても好きです。先日、堀江貴文氏がTVで「今後は仕事のロボット化が進むので、人々の余暇が増える。なので余暇を楽しむビジネスが有望」と言っていました。

これから先のビジネスのヒントは”余り”なのかもしれません。

 

【今日のマーケティングのポイント】

子供が購入するガチャガチャ市場に、あえて大人向けの商品を開発して、市場規模を拡大させたコップのフチ子さんのマーケティングはすごい!

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